任天堂のものづくりを支えた、伝説的ゲームクリエイター横井軍平氏。「"ゼルダ"シリーズの開発には直接関係していないはずなのに、なんでお墓にトライフォースが描かれてるの?」という海外Kotakuの記事を紹介。
Why the Triforce Is On The Grave of the Game Boy's Creator
(ゲームボーイ開発者の墓碑にトライフォースが描かれているワケ)
最近、Twitter上で故・横井軍平氏のお墓の写真が紹介され、話題になったようだ。横井氏といえば、数々の任天堂ゲーム機の開発に携わった人物。そのお墓には「1968 ウルトラマシン」「1973 レーザークレー」「1980 テンビリオン」…というように、横井氏が開発してきた玩具やゲームシステムの年表が記されている。さらにその下には「ゲーム&ウオッチ」のキャラクターの元になったと思われる横井氏のイラストまで刻まれていて、ゲームの歴史とともに歩んできたことがうかがえる。
そんな横井氏の墓碑の後ろにある別のお墓に、なんとトライフォースらしき模様が描かれているではないか。…といっても、もちろんこれは「ゼルダの伝説」シリーズに登場するトライフォースではなく、「三つ鱗」と呼ばれる、北条氏などが採用していた有名な家紋である。実は、海外のゼルダファンの間でも、トライフォースが日本の家紋であることを知っている人は意外に多く、過去にKotakuでも取り上げられている。
問題は、「横井」なのにどうして北条家の家紋なのか、ということだ。任天堂の歴史についてまとめた本、The History of Nintendoの著者でもあるFlorent Gorges氏によれば、横井軍平氏と北条家には直接の繋がりはないという。ただ、一説によると「北条氏の子孫がのちに横井を名乗るようになった」あるいは「分家した」という話もあり、全くの無関係かどうかはわからない。こちらのページには北条家以外で「三つ鱗」を使用していた人物がまとめられているが、その中に「横井」姓の人物も含まれている、ということもKotakuの記事では指摘されている。本当のところがどうなのかは不明だが、もしかしたらトライフォース誕生の裏に横井氏の存在があった…のかもしれない。「かつてはその技術力や発想力でゲーム業界を牽引し、今でもその思想によって多くの人に多大な影響を与えている横井氏が、任天堂のゲームの中にシンボルとして残り続けている」のだとすれば、なかなかロマンがある話なのではないだろうか。
ちなみに、『ゼルダの伝説』のトライフォースは英語圏でも日本と同じく"Triforce(トライフォース)"と呼ばれている。西洋においては、このマークはそこまで社会的に大きな意味は持っていないらしい。一部企業のロゴマークに使われていたり、かつてはあの秘密結社KKK(クー・クラックス・クラン)のマークとして使用されていたこともあるというが、特に広く認知はされていない。ただ、数学的にはなかなか奥深い模様で、「シェルピンスキーのギャスケット」という有名なフラクタル図形(どこまでズームしても無限に同じパターンが繰り返されるような図形)はこの形が基本となっている。このシェルピンスキーの三角形は、13世紀の中世イタリアのモザイク画(コスマティ派の作品)にも見られるらしいが、こちらもほとんど周知されていない。
元記事: 5/13/15 9:00am
http://kotaku.com/why-the-triforce-is-on-the-grave-of-the-game-boys-creat-1704147285
記事のコメント欄には「あの墓石、動かしたら任天堂本社に続く秘密の抜け穴がありそう」という感想が…
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